忘れてはいけない歴史
昨日、広島で写真活動「平和写真プロジェクト」の会長さんから写真集が送られてきました。
「日常の平和がいかに大切かと、しみじみ感じる日々です。」と添えられており、この数年間で変わってしまった世界の状況に「平和」という文字が胸に刺さりました。
1995年5月、広島写真美術協会主催で「被爆70周年写真展」を行いましたが、あれから7年です。ちょうどゴールデンウィークという事もあり7,700人くらいの来場がありました。
それから数年後、世界中でコロナが流行し、社会が不安定になり、ロシアとウクライナの戦争がはじまり、平和ボケと言われていた日本人の私たちも何が起こるか分からない現実を感じ始めています。
私たちが出来ること
「沖縄に基地があるのではなく、基地の中に沖縄がある」というキャッチフレーズは、決してオーバーな表現ではなく過去の出来事でもない。
これは東松照明氏の写真集の中にあるメッセージです。
私は2年半前に沖縄に来ましたが、生活をしているうちに実際にはまだ戦争は終わっていないのだと気付き始めました。
昨年、沖縄県立美術館で開催された石川真生さんの写真展に、期間中2度行きました。
1回目に行ったときに「生きてきた沖縄」の長いストーリーと現実を目の当たりにし、美術館を出る時に虚脱感に似た何とも言えない疲れを感じた記憶があります。
ただ、「私も写真を撮りたい。」と、ここまで強く感じた写真展は初めてでした。それほど写真から受けるメッセージが強かったのです。
前にも書きましたが、私は周囲の人達に「沖縄は恋人で広島は親。」と言っています。
それは、育てて貰った広島と、新しいことを教えてくれる沖縄という意味です。
いま私たちのできる事は、何なのか。と考えた時に、実際には個々で自分を守る以外に何もありません。
ただ、このような形で誰かの為に何かを「残す事。伝えること。」は、出来るのではないかと思っています。
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